予定利率が変動する保険

配当金は事後精算

保険料を決定する要素の一つである予定利率は、契約時の利率が保険期間満了時まで適用されるのが一般的だ。現在のような低金利時に学資保険や子供保険、年金保険に加入する時は、その利率が満期まで固定されることを認識したうえで、他の金融商品と比較検討したい。

予定利率は預貯金の利率とは異なり、保険料全体に適用されるのではなく、将来の支払いのために積立てられる保険料の一部に対して適用される利率だ。預貯金の金利と同列で比較しないよう注意しよう。

その予定利率が変動する保険がある。積立利率変動型終身保険は、その名のとおり、予定利率を市場金利にあわせて変化させようという保険だ。予定利率には最低保証があり、市場金利にあわせて一定期間ごとに予定利率を見直し、利率がよくなり運用益が出ると、積立金(解約返戻金)や死亡保障が増額される仕組みだ。

また、通称「アカウント型保険」と呼ばれている利率変動型積立終身保険はアカウント(積立部分)に適用される利率が一定期間ごとに見直される。一九九七年の日産生命を皮切りに八社の保険会社が破たんした。その大半の保険会社がバブル期に予定利率が高く、かつ、貯蓄性のある生命保険を販売していたため、バブル崩壊後には約束した運用利回りを下回る状態(逆ザヤという)が続き、体力が衰え破たんに至っている。

アカウント型保険では、私たちの支払う保険料が私たち個々の口座である。アカウントに一旦投入され、このアカウントから必要な保険料を払い込む仕組み。残った部分は積立金として運用される。運用に適用する予定利率は市場金利あわせて一定期間ごとに見直される(最低保証あり)。

そもそも長期間の契約である生命保険に適用される利率を、期間満了時まで約束すること自体無理があるわけなので、利率が適宜見直される保険の出現は自然な流れといえるだろう。

ちなみに試算した有配当保険は、正式には「5年毎の利差配当保険」といって、三つの予定率のうち「予定利率」のみを配当の対象としている。さらに、毎年配当するのではなく、五年間の通算で利差益が出れば配当するというもの。現在、有配当保険を取り扱う会社のほとんどはこの「利差配当」商品が主流である。

有配当保険と無配当保険はライバル関係にあるが、どちらがよいということは金利の状況などによって変化するため一概にはいえない。両者の有利不利よりも、必要な保障を無駄なく準備することに重きを置いた方が、結果的には得することになるだろう。

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