子供ができたら死亡保障はこれだけ増やす

子供一人にかかる費用は3,000万円

結婚、出産を機に生命保険の加入や見直しを真剣に考える人が多い。「生命保険に関する全国実態調査」(生命保険文化センター)においても加入目的の1位は「万一のときの家族の生活保障のため」が60.58%であった。「家族」という守るべきものができた時に、その意識が高まるのであろう。特に子供ができたときには加入や見直しのニーズは高い。

子供ができると様々な費用が必要となってくる。A-U保険会社が試算している「現代子育て経済考」によると、出産してから大学卒業までの22年間にかかる総費用は、養育費が約1,640万円、進学がオール国公立の場合で1,345万円、合計でなんと約3,000万円にもなる。これだけかかる子供の費用に対して、万が一の場合の生命保険ではどのように対応すればよいのであろうか。

生命保険で準備する死亡保障の金額を決める時は、「遺族基礎年金」という公的保障の存在を忘れてはならない。会社員の場合は「遺族厚生年金と遺族基礎年金」、自営業の場合は「遺族基礎年金」が支給されるからだ(遺族基礎年金は十八歳未満の子供がいる場合に限ってのみ支給)。つまり、子供が生まれて今後3,000万円かかるからといって、3,000万円の死亡保険に加入する必要はない。

遺族基礎年金は「子供のいる妻」もしくは「子供」に支給される仕組みで、その金額はあらかじめ決まっているのでわかりやすい。そこで、はじめての子供を出産した夫婦の場合を考えてみよう。

万が一の場合には、妻に対して794,500円、子供一人分の加算として229,600円、合計で1,023,100円が支給される。出産後に夫が死亡した場合はこの金額が18年間支給されることになる。その総額は約1,840万円。つまり、はじめて子供を出産した場合は、3,000万円-1,840万円=1,160万円の死亡保障を準備すればよいという計算になる。

二人目以降になると遺族基礎年金は子供一人分ずつ加算される仕組みであるので、支給額はもっと少なくなるが、子供にかかる費用も学費を除けばまるまる一人分が増えるわけではないので、単純に同じ金額の保障をプラスするという計算にはならない。また、会社員の場合は遺族厚生年金の支給もある。ここで計算した数字はあくまで参考程度に考え、妻の生活保障の分ち含め、それぞれ自分のケースに当てはめて計算していただきたい。最近では遺族年金の支給額をインターネット上でも試算できるなど、年金に関する情報は豊富にでている。

こども保険(学資保険)は本当に必要?

子供が生まれたらこども保険(学資保険)に「事務的」に加入するケースが多いようだ。こども保険(学資保険)は子供の進学にあわせて祝い金や満期保険金を受け取る貯蓄目的の保険で、夫が契約者で子供を被保険者として加入するケースが多い。契約者が死亡した場合は以後の保険料の支払いは免除され、中には育英年金が支給されるものもある。保険期間は18~22年と、大学入学から大学卒業までの学資金を準備する目的で設計されているが、中学、高校入学時には祝い金が支給されるタイプが一般的だ。

このような特徴があるこども保険だが、何点か注意したいことがある。

①固定金利であること一こども保険(学資保険)は、加入した時の利率がそのまま固定される「固定金利」の商品。よって加入した時の満期保険金は約束されるが、18~22年もの間金利か固定されるので、世の中の金利が上かっていくときには他の金融商品に比べ不利になる場合がある。

②育英年金は死亡保障と同じ一育英年金とは、契約者が死亡したとき毎年給付される保険金。つまり、契約者= 世帯主(夫)である場合は夫の死亡保険と保障が重複することになる。

強制的に貯蓄ができ、さらに契約者が死亡した場合は以後の保険料を支払うことなく満期保険金を受け取ることができるのは、普通の貯蓄商品とは違ったメリットであるが、これら注意点も加味したうえで、他の金融商品と比較検討し、本当に自分に必要かとうかを見極めてほしい。

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