生涯支払う保険料はいくら?

「住宅の次に高い買い物」といわれる理由

家計のリストうにより毎年減少傾向にある生命保険の加入率ではあるが、依然九割近い世帯が加入している。いったいどれだけの保険料を支払っているのであろうか。「平成15年度生命保険に関する全国実態調査」(生命保険文化センター)によると、生命保険(個人年金保険を含む)の世帯あたりの平均年間払い込み保険料は53.1万円となっており、1997年のピーク67.6万円から減少傾向にある。収入に対する保険料の割合も1997年の10.1%をピークに減少し、2003年は9.2%となっている。長引く不景気による家計のリストラの現れであろう。それでも、収入から社会保険と税金を差し引いた手取り(可処分所得)ベースでは、10%を超えることになるので家計の支出としては大きな金額だ。

ほぼ貯蓄といっでもよい個人年金保険の年間保険料18.4万円を、保険料という支出とみなさすに差し引いて考えてもよい。そうすると、死亡保障や医療保障のための保険料は347,000万円と考えることができる。月額にして約29,000円だ。

この保険料をもとに生涯支払う保険料の総額を計算してみた。大学を卒業して就職してから60歳退職までの37年間支払うと仮定すると、34.7万円× 37年= 1,284万円にもなる。退職後は仮に保険料が半分になったとしても、さらに数百万円の負担となる。

国税庁の調べによると、会社員の男性の平均給与は544万円。37年間では約2億円稼ぐことになるが、保険料はそのうちの約6.58%を占めることになる。「住宅の次に高い買い物」と言われるのも納得できる。決して安い買い物ではないことを肝に銘じて保険選びをしたいものだ。

保険料を節約するには?

家計の見直しというと、真っ先にメスが入るのが生命保険の保険料だ。家計の支出の中でもその金額が大きいからだ。何か必要で何か不要かを整理できないまま安易に解約してしまう人も多いが、中には必要な保障まで解約してしまったり、保障が足りなかったりする人もいるので、闇雲に見直しをしてしまうのは得策ではない。では、上手に見直しをするにはどのようにしたらよいだろうか。何点かポイントを挙げてみた。

①必要な保障、必要な金額、必要な期間を整理する

自分に万が一のことが起こった場合、経済的に困る人がいるのであればそれに対する保障は必要だ。死亡した時、入院した時などを想定して本当にその保障が必要かどうかを考えてみる。また、必要な保障額を決めるときには、経済的な損失がどれくらいあるのかということを国の保障制度(遺族年金や健康保険など)も加味して考える必要がある。そしていつまで(何年間)その保障が必要であるかも重要だ。たとえば定期保険3,000万円に加入する場合、十年間で契約する方が20年間で契約するより毎月1,020円、年間にして約12,000円も安くあがる。このように、必要な保障とその金額、期間を整理すると、場合によっては無駄な保険料を省くことができるかもしれない。

②重複した保険はまとめる

当たり前のようだが、重複して加入しているケースは多い。どのようなケースかおるかというと、①学資保険や子供保険に付いている子供の保障と世帯主の保険に付いている子供の保障が重複。②世帯主の死亡保障と学資保険や子供保険に付いている世帯主の死亡保障代わりになる育英年金が重複。③民間で契約した保険と会社で加入した保険が重複。年間数万円の節約になるケースも多いので、自分に該当するケースはないかチェックしてみよう。

③その他

保険の自由化以降、保険料を安く抑える方法が増えている。営業員や代理店を通すことなく加入できる通販の保険を積極的に利用するのもその方法の一つだ。ただし、通販の保険は営業員や代理店による対面の説明ができないので、設計の自由度や加入金額など諸制限を加えている保険会社が多い。

安いからといって自分に適しているとは限らない。会社員や団体の構成員である人は団体定期保険の利用を考えたい。規模のメリットによる保険料の安さが魅力。団体の大きさによって保険料は異なるが、おおむね5歳刻みで保険料が設定されている。中には全年齢保険料が同じ団体もある。ただし、退職するなど団体に属さなくなったら利用できなくなるので注意しよう。

また、リスク区分型の生命保険にも注目。タバコを吸わない人の保険料が安くなる保険もある。たとえばソニー生命の定期保険で試算してみると、普通の定期保険が毎月11,340円であるのに対し、タバコを吸わない人の定期保険は8640円と24%(毎月2,700円)も割安となる。

このように、様々な切り口で自分の保険を考えてみることが適度で無駄のない保険加入につながる。大きな買い物であるので、面倒くさがらすに自分の保険証券とにらめっこしてみよう。

このエントリーをはてなブックマークに追加